おしゃれな部屋の代名詞、内装リフォームのアイテムとして多くご相談をいただくのが「イナズマ階段」です。階段のササラ桁(サイドのフレーム)がイナズマのようなジグザグの形状で作られるのでそう呼ばれています。今回は階段の製作~納品までをお請けしたのでその作り方の流れをご紹介します。
◆ もくじ ◆
ジグザグ型のササラ桁で作る「イナズマ階段」
建築会社様からご注文をいただいたイナズマ階段です。
片方は壁からニョキッと段板受け金物を出して、もう片方にはジグザグ型に作られたササラ桁を設置します。受け金物とササラ桁の間に木製段板を施工すればおしゃれなイナスマ室内階段の出来上がりです。
階段の製作は鉄工所である弊社で用意をして、大工さんに設置していたく流れでご依頼をいただきました。
イナズマ模様のササラ桁の作られ方
イナズマ階段のための実測を現地で行い、製作図の承認をいただくと、いよいよ階段の実製作が始まります。
建築CADで寸法を指定して、厚さ9mmの鋼板をジグザグ形状にレーザー切断します。すると写真のようなイナズマ型ササラ桁が作られます。
今回はアパートの部屋ごとに1基ずつ階段を設置するので16基のイナズマ階段を作っていきます。
イナズマ形状のササラ桁に、段板を載せるためのプレートや床に固定するプレートを溶接加工していきます。
溶接のあとは研磨をして、余計な溶接部分を取っていきます。この工程を繰り替えしてイナズマ階段のサララ桁を作っていきます。
16基分あるとなかなか大変ですが、溶接大好きな職人としては楽しい加工。
階段の受金物が壁からニョキっと生える
ご注文いただいたイナズマ階段は、壁からニョキっと段板が出ているように見せたいので「段板の受け金物」を壁の下地(木造)に固定します。
壁材を施工すれば受け金物がベロのように壁から生えている格好になって、ここに木製段板を載せます。
ロフトに上がるイナズマ階段を施工(大工さん)
今回のイナスマ階段は、1階とロフトスペースの間を移動する階段です。
現場の大工さんがロフトスペースを作って、ここにたどり着くように「段板の受け金物」を埋め込んであります。
木製段板の幅に合わせた場所にササラ桁を固定します。あとは全ての段に木製段板を固定すれば完成です。施工は現地の大工さんで行っていただきました。
イナズマ階段の作り方の流れをご紹介しました。読んでいただきありがとうございました。
【おまけ】イナズマ階段の注意点
イナズマ型の階段でひとつ注意しないといけないことがあります。それは、お子さんの頭の怪我です。
イナズマ階段のササラ桁はジグザグ型になっているので、ジグザグの角が露出した状態になります。シンプルなデザインゆえ、この角部分は保護されずにそのまま使われるわけですが、小さなお子さんがいると、階段の裏側で遊んでいて角に頭をぶつけて怪我をする恐れがあります。
デザインも大切ですが、実生活での利用シーンもご検討いただき、デザイン性と安全性のバランスをご一考いただければと思います。
イナズマ階段は、室内に設置されるとスタイリッシュでオシャレになるアイテムです。お施主様にはメリットデメリットをよくご検討いただき導入されることをお薦めします!