新築当初は予定がなかったけど、「ロフトへのタラップを鉄骨階段にしたい!」という希望がムクムク湧いてきたりしませんか?もしくは室内リノベーションのときに「この機会にオシャレな鉄骨階段に新調したい!」というリクエストも。これらを実現できそうなスケルトン鉄骨階段をご紹介します。
もちろん、簡単な工事ではありません。今回のケースでは、すでに部屋の中で「生活が始まっている」のです。騒音も作業内容も、作業時間も限られた条件の中で工事をします。
しかも、階段のような大きな設備を施工するには、困難な条件が多いのですが、接触リスクをケアする工務店さんのもとで協力しあって、ひとつひとつクリアすることで、今回のスケルトン鉄骨階段を施工しました。
「タラップが急で、やっぱり階段がいいなとおっしゃるオーナー様がいらして。御社のHPにたどり着いた」と建設会社さんからご相談をいただき、施工までの道のり一か月。
鉄骨階段を入れる前の状況
現地のお部屋は、すでにお客様が入居していらっしゃいました。「でも、やはりこのタラップを鉄骨階段にしたいんです」とお客様。
これは、大きな鉄骨階段メーカーではななく、小さな町工場だからできる「職人たちのコラボ工事」!
さっそく室内を調査。このタラップがかかってることろにスケルトン階段を施工します。スケルトン階段は外観もスタイリッシュで、室内インテリアとしてすんなり溶け込むデザインなのがメリット。
鉄骨階段を自社工場内で製作する
建物の中での造作作業はほとんどできないため、自社工場内でできるだけ完成体まで製作していきます。この階段も現地にスムースに搬入できるように計算されて設計され、製造します。
参考:
タラップから室内階段に交換するときに求められる条件とは?
工場に塗装屋さんをお招きして、工場内で階段の塗装をしてもらいました。
現地ではできるだけ組立作業や塗装作業を省略して、最小限の工事量で現場に設置しないといけません。ほぼ仕上がった室内でドタバタと工事ができないからです。
また、このときに段板となる木板も実験的にハメ込んでいます。そして、現地のお部屋に搬入するための簡易足場も用意!
こだわったお客様の室内リノベーションのお手伝いです。さぁいよいよ準備は整いました。現地へGO!
現地にスケルトン鉄骨階段を搬入する
お部屋の中に鉄骨階段を搬入しました。
工務店様の誘導のもと、玄関からヒヤヒヤしながら搬入。手摺はサイズ的に玄関を通過しなかったので、手摺だけはバラバラにして持ち込みました。
手摺だけ現地で溶接!
大きさ的に一体で搬入できなかった「手摺」を、現地で溶接します。
火花が散るので、しっかり養生しながら注意深く溶接していきます・・。
現地で溶接をすると「ビード」という、溶接のコブのようなものが生成されます。これをグラインダーで研磨して、再度仕上げ塗装をします。
こちらも火の粉が散る作業。いやはや、すでにお住まいの建物での作業は本当に神経を使います。鉄粉、火の粉発生のリスク、搬入時の接触リスクなど、オーナー様に事前に承諾していただく必要があります。
また、火器が全く使えない場合はボルトで組めるように階段を小分けにして行う工事もあります。
完成した室内のスケルトン階段
これまでロフトへ上がるのにタラップでしたが、今回はスケルトン鉄骨階段となりました。
この工事のために「大工(工務店)さん」「塗装屋さん」「足場屋さん」のコラボレーションが必要でした。この日のため集結して、ひとつの階段工事のために協力します。
スケルトン階段は、武骨な鋼材を使わないのでシンプルな雰囲気で、かつ木材の段板を活用して、室内のデザインにうまく溶け込むことができます。
こだわりのお客様!自宅を思い通りにしたいお客様に人気の室内階段です。
ちなみに、クレーン重機を使った内装リフォーム階段工事の施工例もあります。