私たち鉄工所が製作する鉄骨製品のうち、螺旋階段はやっぱり「おしゃれ第1位」。テレビでもご紹介いただくなど、デザイナーズ住宅には必須アイテムの定番ですね。今回はこの螺旋階段の工事のレポートですが、ただの螺旋階段ではありません!実は・・
◆ もくじ ◆
螺旋階段といえば、おしゃれ。
鉄工所の工場の中では本当にいろいろなものを作っています。バリバリ鉄骨階段を作っている横で、手のひらサイズの小さな金物を組み立てているような、常に世界にひとつのオリジナル製品が毎日産声をあげています。
そんな中、やっぱり「おしゃれ第1位」に選ばれるのは螺旋階段。
テレビで紹介されるようなデザイナーズ物件にはたびたび登場してくるのは螺旋階段ですよね。あのような螺旋階段はだいたい(というか必ず)私たちのような鉄工所で製作されています。
地面に寝そべる螺旋階段。貴重な光景?
今回ご紹介する螺旋階段は3階分の高さがあります。工場で螺旋階段本体を製作して大型トラックを使って現地まで搬入してきます。
螺旋階段が道路に寝そべっている姿ってあまり見ないですよね(笑)。通行人の方の中には写メを撮ったりする人もいました。社名つきでツイートしてもらいたいなぁ・・。なんちゃって。
さて、ここからクレーンを使って螺旋階段を吊り上げていきます。この螺旋階段はバルコニーから屋上にあがるための階段なので、重機を使って上空から降ろしていく形で工事を進めます。
螺旋階段を重機で吊り上げる
重機を使用して螺旋階段を吊り上げていきます。こうして見ると大きさが改めてわかりますね。隣にある車と比較してみてください。さて、ここから垂直に持ち上げて、上空から建物へと降ろしていきます。
まわりに電線があると緊張します。引っ掛けないように慎重に慎重に・・。総長で9m近くある大きくてオシャレな螺旋階段。さて、いよいよ取付工事が始まります。
あらかじめ空いた丸い開口に下ろしていく
オーライ!オーライ!スラー!スラー!(降ろして!という意味)
取付の職人も建物の中や、屋上に立って螺旋階段を誘導します。建物のバルコニーから屋上に上がるために、なんと建物の床に丸い穴をあけ、そこに螺旋階段を通します!
基本的には屋外の螺旋階段なのですが、半分室内の螺旋階段のような面白い工事です。螺旋階段の直径と同じ大きさの穴に収めるため、ゆっくりゆっくり落としていきます・・。
螺旋階段の足元はアンカーで固定
無事に建物の穴を貫通して降ろされた螺旋階段。写真は2階バルコニーの床になります。螺旋階段の足元についた四角いベースプレートを、床面に対してアンカー固定します。
意外とベースプレートが小さい・・という印象を持たれる方もいらしゃるかもしれませんね。でも螺旋階段の足元はこれでOK!階段の上のほうでも固定します。あとの写真でお見せします。
螺旋階段ができるまでの流れ
どうですかこのフィット感!!ここまで来るのに幾度の打合せと設計をしたことでしょう。この段階までくると工事の半分以上は終わっています。
少し脱線しますが、鉄工所のオリジナル製品の山場は3つです。
- 設計(打合せをして設計、製図をして承認をもらう工程)
- 製作(承認された製図をもとに工場で製作加工)
- 取付(完成した製品を現地に取付工事)
どの工程もとても大事。設計と製作(工事含む)はそれぞれ専門の職人が担当します。このくらいの螺旋階段工事の場合は、打合せから製図まで1〜2週間、製作〜工事までに1〜2週間くらいが想定納期となります。少なともこれだけの螺旋階段工事をするのには半月以上の時間が必要です。
屋上から螺旋階段で降りる
話を戻します。
屋上にはこのような形で螺旋階段を使って階下に降りていきます。最上段は小さな踊り場になっていて、ここから階下に降りるのです。
この螺旋階段はアパート用ではなく個人住宅用に製作しています。居住者の方だけが使う螺旋階段なので小ぶりに製作しています。主に奥様が使われるのかな?
螺旋階段のフレ止めアンカー固定
螺旋階段の足元のアンカー固定以外にも、床に空けた丸い穴の側面にもアンカー打設して固定します。これで螺旋階段はしっかり固定されますね。
穴の直径と螺旋階段の直径がぴったりでなければ、これだけの工事ができません。オリジナル製品の醍醐味ですね。
螺旋階段のデザインは不動の「おしゃれ第1位」
今回の鉄骨階段は、おしゃれ第1位の螺旋階段をご紹介しました。
あ、ちなみにこの階段は2階〜3階、3階〜屋上へと上がるわけですが、実は2階から3階へはこの螺旋階段でしか移動できないのです。なぜかって?2世帯住宅だからです。
螺旋階段が日常にある、楽しい生活が待っていますね!