建物の中に設置される鉄骨階段はどのように工事が進むのでしょうか。鉄骨階段の工事風景を時系列に沿って公開しています。屋外の鉄骨階段とはまた違い、室内の鉄骨階段だから気を付けたい工法があり、得られるデザインがあります。
◆ もくじ ◆
室内設置の鉄骨階段をどうやって納入する?
木造住宅に鉄骨階段を施工するタイミンングをどうするか・・。現場監督さんと打合せをして施工タイミングを決めてもらいます。ある程度自由なタイミンングで設置できる外部階段とは違い、室内に取付る鉄骨階段は建物の工事スケジュールに密接に関係します。
室内に設置されるということは、外壁や天井が完成したあとでは搬入できません。多種の工事がパズルのように入り混じっている工事管理をする現場監督さんに「では、このタイミングで鉄骨階段を入れましょう」と教えていただきます。
「この日は大安だから!」という大工さんもいらっしゃいました(^^)
室内設置の鉄骨階段をどうやって取り付ける?
納入日が決まったところで、当日は重機を手配していただき、鉄骨階段を吊り上げ、建物の中に下して設置します。この工法の場合は「階段を設置する直上の屋根がまだない」状態で行います。この辺りも監督さんとの打合せを行って総合的に工事の優先順位を決めるのです。
鉄骨階段の足元と柱の固定方法は床にアンカー固定となります。予め土間に窪みを設けておき、そこに鉄骨階段の足元を埋設すれば、すっきりとした収まりになります。
また、階段のまわりの木造の柱や梁に対してもボルト固定。これで階段の工事は終わります。
螺旋階段とまっすぐな階段の合いの子デザイン
1階から踊り場まではまっすぐにあがって、踊り場で螺旋状になり、また折り返してまっすぐになります。螺旋階段とまっすぐな階段の合いの子のようなデザイン。
今回の鉄骨階段は屋内で使われることもあり、段板にはあとから木板が固定されます。このため、段板の鉄板には予め「した穴」を空けておきます。
2階から見た鉄骨階段、木梁に固定されて、このあとに床が施工されます。鉄骨階段の段板の高さは、室内の床面の高さと同じになるよう、床材の厚さ分だけ低くしてあります。
外から鉄骨階段がデザインの一部として見える設計
今回の鉄骨階段の目の前には大きな窓が設定されており、建物の外からもこの階段が見えるような設計になっています。らせん状のうねり部分は意匠性が特に高く、インテリアの一部として採用されたようです。
室内に設置する鉄骨階段の使命はいろいろあると思います。それは建物の仕様であったり、家のテーマであったり、お住まいになる方のご希望であったり。
私達のような「オリジナル」が作れる鉄工所には、その希望やテーマにお応えする鉄骨階段が作れます。お気軽にお声掛けいただければと思います。