「自分の車以外にも来客用に駐車スペースを確保したい」と、鉄骨製の駐車スペースを拡大するご相談をいただきました。従来の駐車スペースをほぼ倍に増床する拡大作戦です。
基礎工事や防水工事も含めた改修工事となりますが、鉄工所の当社で丸ごと対応します。
イメージを図面化していく
ちょっとわかりづらいですが、黒いスペースが従来の駐車スペースで、オレンジ色の部分が今回の工事で拡大される駐車スペースです。
現在の駐車場の使用状況や動線、鉄骨の構造を確認しながらオーナー様と何度も打合せを行い、だんだんとイメージで固まったうえで詳細な採寸を行い、「図面」にしていきます。
(駐車場から敷地に降りる階段は、拡大に伴い移設します。また、拡大したスペースからも敷地に降りられるよう、新しい階段も増設します。)
「図面」はとても大切です。「製品が正確に作られるか」というよりも「オーナー様のご要望を満たせているか」にこだわります。
なぜかというと、改修工事の場合は、工事の進行状況に伴い多少の仕様変更がつきものなので、変更があっても工事後の活用方法がブレないように道筋を立てる必要があるからです。
あれもこれもと工事を追加したり修正していくと本来のゴールを見失うことがあるので注意が必要です。
駐車スペース拡大作戦 ~基礎工事~
駐車スペースの拡大予定地に、拡大の基本となる「鉄骨柱脚」を埋設します。事前に養生をして作業準備にかかります。
基礎工事のための事前準備である「遣り方工事(基礎レベルや位置関係の設定)」は慎重に。
柱脚の位置に「コンクリート枠基礎」を埋設します。写真は枠の中にコンクリートを流しこんだものと、実際の鉄柱設置状況です。いよいよ鉄骨工事がスタートです。
駐車スペース拡大作戦 ~鉄骨編~
駐車スペースを拡大するための鉄骨部材たち。現場に並べて再確認します。
今回の増床方法は、既存の駐車スペースの「幅方向」と「奥行き方向」の両方を広げる作戦です。
駐車スペースの「幅方向」の拡大は、既存の鉄骨に新たな鉄骨を増設して、モルタルを打設できるような作りになります。
駐車スペースの「奥行き方向」も鉄骨の延長です。真ん中の空洞はグレーチングを設置して開放的な設計にします。
拡大された奥行スペースのセンターにグレーチングが収まりました。拡大仕様は以下の通りです。
・既存駐車場の幅方向はモルタル打設式で拡大
・既存駐車場の奥行き方向は鉄骨製で拡大
駐車スペース拡大作戦 ~防水編~
駐車スペースの「幅方向」の拡大部分にはモルタルを打設しました。既存のモルタル床と段差などできないように丁寧な下地調整を行います。
このあとFRP防水を施して仕上げれば完成です。既存スペースと拡大スペースの継ぎ目は仕上げ塗装をされると見た目ではわからなくなります。
鉄骨駐車場の拡大工事が完了!
これまではオーナー様の車1台分のスペースだけでしたが、ご来客用のスペースとして、もう1台分のスペースを確保できました。物置スペースにもなるし、いろいろな活用方法がありそうですね。
「来客を招くのが楽しみです」とオーナー様にもご満足いただけて何よりでした。ご用命いただき、また、ご信頼をいただきありがとうございました。
今回ような増設鉄骨工事や改修工事をご検討のオーナー様、お気軽にご連絡ください。お打合せを承ります。
参考:バルコニーを拡大したスカイデッキ工事のご紹介