ロートアイアンの手すりを作ってみました。ロートアイアンの手すりといえば手作業でアイアンを1本1本丁寧に曲げたりねじったりして、じっくり作っていくのをイメージされると思いますが、実はセミオーダーとして、複数のアイアン装飾パーツを溶接しながら製作することもできます。
◆ もくじ ◆
ロートアイアン製品のセミオーダー?フルオーダー?
皆さんがイメージするロートアイアン製品は、アイアン工房の職人さんが一点一点手作りで鉄を叩きながら製作するものでしょう。
でも、世の中にあるロートアイアン製品のすべてがそのようなフルオーダー製品でしょうか?
実は、既製品のロートアイアンのパーツを組み合わせて作る選択肢もあります。言ってみれば「セミオーダーのロートアイアン製品」です。
下記の写真のような装飾パーツを使います。このほかに何種類かの装飾パーツを組み合わせます。組み合わせもパーツの数だけ変えられるので、セミオーダーとはいえ世界にひとつのデザイン手すりが完成します。
セミオーダーのメリットは納期短縮につながること
セミオーダーのメリットは、装飾パーツを全て手作りでは用意しないので納期の短縮につながります(※すぐ手に入る装飾パーツもあれば、入荷まで時間のかかるパーツもあります)。
価格については、取り寄せる装飾パーツ自体が高額なので、少なくとも通常の階段手すりに比べたら高額製品になります。しかし、職人がお客様のために溶接技術を駆使して世界にひとつの手すりをご提供します。
鉄工所で作るロートアイアン手すり
当社はロートアイアン専門の工房ではなく、建築金物を中心に製作する「鉄工所」なのですが、逆に鉄工所だからこそ変則的な製作に対応できます。
手すりのフレームは通常の鉄骨で作り、格子部分にロートアイアンの装飾パーツを組み合わせて作ることにしました。これが「セミオーダー」という意味です。
現場で打合せと寸法を計測して図面を描いてみます。手すりのデザインはお客様のイメージと近い装飾パーツをいくつか選んで組み合わせます。
取り寄せの装飾パーツとはいえ、微妙にサイズが異なるのでなかなか設計図通りにならないのもご愛敬?
図面のOKをもらったら、いよいよ製作です。
自社工場でロートアイアン手すりを作る
いよいよアイアン手すりの製作開始。やはり通常の格子手すりと比べると手間がかかりますね・・。でも頑張って製作します。状況に応じてTig溶接も使います。
手すりの支柱や下桟は通常の鉄骨材を使っています。ここに装飾パーツを溶接して作ります。笠木(手が握る部分)もロートアイアンパーツを使った面白い形をしているんですよ。
室内ロートアイアン手すりの取り付け工事
室内の階段にロートアイアン手すりを取り付けます。ロートアイアン手すりといえば焼付塗装や粉黛塗装にすることが多いですが、今回は現場での塗装となります。
手すりの笠木(手が握る部分)です。こちらも装飾パーツを使ってオシャレに仕上がっています。
これにてロートアイアン手すり工事の完了です!装飾パーツは無垢形状(中空のパイプ形状ではなく、中身が詰まっている形状)なのですごく重い!搬入するのもひと仕事でしたがご注文いただきありがとうございました。
フルオーダーでの製作も承りますのでお気軽にお問い合わせください。