鉄工所の私たちが考える、低価格(低コスト)な鉄骨階段の工事を実現する条件をまとめました。順を追って書いてみますので参考にしてみてください。
オーダー製品の「解決力」で工事費用を節約する
設計図を描いて作るオーダー製の鉄骨階段は、使用するお客様の生活に「密着」したものになるのが最大の特徴です。ミリ単位でご希望に合わせます。
「子供がいるので階段の勾配を緩くしたい」とか「手摺のデザインはこんな風に付けてみたい」「階段下スペースを活用したい」など、生活イメージにどんぴしゃな製品を作ります。
値段的にも弊社のような自社工場のある鉄工所で作れば、既製品のような「パッケージにされた機能や仕様」を含むことがないので、シンプルな製品を作ります。結果的に工事費用が安くなると思います。
鉄骨階段工事の見積内訳を理解しておくと便利
私達のような鉄工所ではオリジナルの製品を作るときに、大きく分けると以下のような項目で見積価格を計算します。
- 鋼材費(鉄骨階段を製作する材料の費用)
- 工場加工費(鉄骨階段を工場で加工、製作するための費用。つまり労務費)
- 消耗費(ボルト類などの副材費用や溶接機などの設備機器の費用)
- 搬入費(現場まで、あるいは現場内を運搬する費用)
- 施工費(製作した鉄骨階段を取付け工事する費用。つまり工賃)
- 諸経費(現場調査・打合せ・設計費用)
上記のような項目に分けて、製品の設計、加工から施工までをシミュレートして鋼材費用などを洗い出して、正味の価格を設定していきます。
お客様も、この項目を把握できれば工事費用の構成を理解できるので、解決したい問題、作りたい製品に直結した製品となっているのかを、お客様自身で検証できます。
低価格(低コスト)な鉄骨階段工事の条件
工事の見積の流れが見えてくると低価格に調整するヒントが見えてきます。
「鋼材費」で考えると「材料を多く使わない。材料の一次加工を減らす」と低コストに繋がります。鉄は種類によって相場は異なりますが、基本的には重量があればあるほど高くなっていきます。
「工場加工費」はいわゆる職人の労務費です。その鉄骨階段を加工するために職人さんがどれだけ拘束されるかという考え方。こちらも、鉄骨階段の製作がシンプルであればあるほど工賃が安くなり、また納期も短縮されます。とはいえオリジナル製品を作るときにはあまりここを削ってしまうのも考えものです。
「施工費」「搬入費」や「諸経費」もほとんど労務費。こちらも条件によって低コストになっていきます。例えば現場で鉄骨階段を施工するときの搬入経路が確保され、重機の乗り入れが可能であれば施工費や搬入費は削減できます。ただし、搬入経路が狭ければ鉄骨階段を細かくバラして小分けにして搬入、組立てないといけないので高額になります。
また、現場が工場から遠距離となると、それだけ現地打合せや施工に時間を多く使用するので、費用が高くなります。このため、弊社では施工対応地域を東京・埼玉・神奈川に限定しているのです。もちろん遠くても工事はできますが、労務費が割高になってしまうので、遠方からのお問合せについては辞退させていただく場合もあります。
まとめ
低価格、低コストな鉄骨階段工事の条件は、材料を考えたり、加工方法をシンプルにしたり、現場環境を整備したりできれば安い工事の条件となり、低コストを実現できる可能性が大きくなってきます。
鉄骨階段は、これから長いお付き合いになる大事な「生活道具」になるわけですから、価格だけを最優先に考えるのではなく、生活シーンにマッチしたものになるか?その設計にコスパが合うか?を考えてください。
長期的な運用計画の中での費用対効果、お住まいになる方のご希望に直結する製品だからオーダー製作の意味があります。それを踏まえたうえで工事費用を考えた時、これらの条件が低価格のヒントとして活用できると思います。
今回は低価格な鉄骨工事の条件に絞ってお話させていただきました。ご参考になれば幸いです。
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